ウイルス疾患の治療法を研究している日本抗ウイルス療法研究会では、今年度から「塩田洋賞」を設けることが決定された。この賞は毎年優れた研究成果を発表した研究者1~2名に授与されることとなっている。第24回抗ウイルス療法研究会総会は2014年5月7日から9日にかけて、富士山の麓ハイランドリゾートホテルで開催された。本研究会の理事は、前もって47題の抄録に科研費の評価法に準じて5点から1点の評価をつけ、事務局長がそれらを集計し平均スコアを計算していた。実際の発表を聞いて、平均スコアの優れていた上位2人に塩田賞を授与してよいかどうかが理事会で最終討議され、問題なしとなった。その結果8日夜懇親会の席上で、第一回 “ Hiroshi Shiota Award “ が熊本大学の天野将之氏と山梨大学の松澤高光氏に授与された。
塩田洋氏は当回生病院の名誉院長であり、徳島大学名誉教授かつ前眼科学教授でもある。同氏は単純ヘルペス角膜炎の診断と治療法をライフワークとして、1973年以来IDUに代わる新しい治療薬の開発研究に携わり、これまでにアシクロビル眼軟膏(米国、英国ウェルカム社の共同開発に参画)、ガンシクロビル眼軟膏・点眼液、carbocyclic oxetanocin G 点眼液、アシクロビル水性懸濁液などの薬剤を世界に先駆けて開発した。我が国における抗ウイルス薬開発のパイオニアの一人である。同氏は1981年 International Symposium on Herpesvirus を徳島で主催しており、これは抗ウイルス化学療法に関する我が国で最初の国際学会となった。また同氏は日本抗ウイルス療法研究会の設立当初から世話人の一人として参画しており、理事長を5年間務めたこともある。
今回このような実績が評価され、日本抗ウイルス療法研究会に「塩田賞」が設立されたものである。当の塩田先生は急に知らされてびっくりすると共に、身に余る光栄なこと・若い人達への研究に対する起爆剤になれば、と話している。塩田先生、おめでとうございます。



シェアする